中医学では、胃の痛みに効く非常に効果的なツボが2つあります。
では、胃が痛い時にこの2つのツボを押せばいいのか?と言うとそうではなく、胃の痛みの原因によって使い分けて頂ければと思います。
今日は胃の痛みに聞く2つのツボと、
胸焼けや胃のムカムカ、吐き気に効くツボ、便秘や下痢に効くツボなども一緒にご紹介します。
食べ過ぎや飲み過ぎによる胃の痛みに効くツボはこれ!
食べ過ぎには“足三里”のツボがお薦め!
膝の外側のらいんです。人差し指・中指・薬指・小指の指4本分下の部分です。
この足三里の周囲は、胃の運動を高めて胃液の分泌を促進す反射区です。
この周囲に刺激を加えると胃液の分泌が促されると言うのは、西洋医学でも証明されています。
なので、食べ放題に行って食べ過ぎてしまった…という方や、つい飲み過ぎて胃が痛い…という方、
夜中のラーメンやってしまって胃が痛い…なんていう時の胃の痛みには、足三里を刺激してみてください。
消化を助けてくれるので、胃が重い時や胃の痛み・ムカムカにも効果的です。
胸焼けやムカムカがある時に併用するといいツボ
足の指にあるツボ“厲兌(れいだ)”です。
足の人差し指の外側の爪の横にあります。写真を見ていただいた方が分かりやすいですね。
ここは、胃がムカムカするときや吐き気があるときに効果の高いツボです。
ストレス性の胃炎や胃の痛みにはこれ!
ストレスによって胃が痛む場合は内関!
個人的に私の大好きなツボ…というかよく使っています。様々な内的ストレスや外的ストレスに効果的です。
ツボの場所は、上腕の内側です。
手首のシワの下2寸ですので、指3本分(人差し指・中指・薬指)下です。人差し指が当たる腕のど真ん中にあります。
この場所も写真を見た方がわかりやすいですね。
このツボは少し揉むようにしっかり押して刺激を加えていただいた方が良いです。
しばらく刺激をし続けていただいた方がいいので、ツボシールを貼って過ごしていただいた方がいいです。
ストレス性の胃炎の種類
仕事で大切なプレゼンがありプレッシャーで胃が痛い…
悩み事があってあれこれ考えていると胃が…
なんて時には内関がお薦めです。
リストバンドの白丸い部分を内関の上に当たるように、リストバンを着けます。
装着している間は、ずっと内観を刺激してくれますので、乗り物に酔わないという仕組みです。
私がこの製品を初めて見たのは、もう20年以上前です(笑)
酔い止めリストバンという名前で売られていて、すごい!誰が考えたんだ!と当時ビックリしました。
内関は、ストレス性胃炎や車酔い以外にも効果的なのです
- ストレス性の胃炎や胃の痛み
- 車酔い
- つわり
妊婦さんの方でつわりに悩んでいる方にお薦めしてください。実際にうちの鍼灸院に来られる方にも治療で使いますよ。 - PMSや生理の時におこる胃の痛み
生理前から放出されるプロスタグランジンという物質が、胃の収縮を促進させることで胃痛が生じると考えられています。またストレスで痛みが悪化したりします
ツボを押すのが面倒な時は、この製品をお薦めしています
ツボは何度か押すだけで効果が出るわけではなく、1〜3時間以上から数日間は刺激した方がいいことが多いので、指で指圧をし続けることは結構大変です。
そんな時は、便利な「つぼシール」をお薦めします。貼るだけでその間はずっと優しくツボ刺激を入れ続けてくれます。
シールの部分に、シリコン粒や小さな金属、1ミリ位の小さな針が付いたものなど、さまざまな種類のシールが販売されています。
このシール部分に付いている粒や針の刺激で、軽い指圧やマッサージをしている状態になります。
お好みの物を購入されて、ご自宅でストックされていると、辛い時にすぐに使えます。
肩こりや腰痛にも使えますのでお薦めですよ。
ご自分に使う場合は、針シールもネット通販で購入できます。
針の長さは色々ありますが、長い方が効くのではないかと思って購入して使うと、チクチクして使いづらい場合があります。針シールを自分に使うなら、まずは1ミリ弱くらいのものがお薦めです。
おまけ⭐︎便秘や下痢には天枢がお薦め!
おへその中心から人差し指・中指・薬指をそろえた時の第一関節の高さで外側に位置しています。
便秘と下痢の万能穴と言われており、慢性の胃腸病にも効果を発揮します。
天枢の効果効能は、便秘や下痢以外にも、消化器系や泌尿器系の機能促進に効果があります。
胃腸の働きを活発にする為食欲を増進させ、胃もたれ・消化不良・食べすぎ飲みすぎにも有効的です。
この胃痛…大丈夫?病院行くべき?
胃の痛みが一時的で、その後に繰り返さない場合は、さほど心配のいらないケースが多いです。
ただし…
- 日常に支障をきたすほどの激痛
- 生理が来る度に胃痛がひどい
これらの症状が出る場合は、病気の可能性がありますのでまずは内科に相談しましょう。
(その後、婦人科を紹介されることもあります)